次世代に残せるモノ

次世代に残せるモノ

今から3年程前に、あるお客様がご来店されました。その方御年75歳。
姿勢が良く、語り口も何というか優しくお話される方で、聞けばイギリスを中心にヨーロッパから長年、眼鏡を輸入されている会社の社長さんでした。今はヨーロッパの眼鏡ブランドを日本の福井県で製造もされているそうです。

お店で商品を見ながら「私はね、アパレル業界は詳しくないですが、もう年も70歳超えてるのですよ、最近ね便利な世の中でいいんだけどね、なぜか人生後半に何か次世代に残っていくモノに興味が出てきてね。こちらの服のこだわりは何でしょうか?」とかいろいろご質問してくださいました。ぼくは凄く嬉しい気持ちになり、一生懸命商品説明しました。僕は熱くなりすぎると何を言ってるか自分でわからなくなります(汗)笑 

それでも笑顔でうなずきながら聞いてくだいました。 いろいろ話が進んでいる中で社長さんが、


社長 「うちの会社の役員にテリーさんて方がいてるのですが、テリーさんはオーストラリアに住んでいながら、うちの会社の役員でもあって、オーストラリアではサーフボードの会社を経営していてね。」

僕  「テリーさん!??サーフボードの会社ですか?」

社長「そうなんですよ。テリーさんも僕と、そう年齢が変わらないんですが,そのテリーさんとも人生後半何か次世代に残せるモノに携わりたいねと良く話するのですよ。そのサーフブランドのロゴがあるからまだどこかでね今は創造段階だけど何ご縁あればTシャツとかトレーナーとか作るとき相談させて頂きますね。丈夫でいいモノならば次世代に残せますね。」

僕 「えっまじですが?もちろんです!」

 

僕は中学生のころサーフィンにはまってる時期がありました。今はほとんど海にはいけてませんが、僕は社長に「何てサーフボード名ですが?」と質問してサーフボードの名前を聞きました。聞いて驚きました。「知ってる」「まじか」と心の中でつぶやきました。
サーフボードのブランドはすぐわかりました。現在は、オーストラリアをはじめ、タヒチ、南アフリカ、USA、フランス、イタリア、で展開しているようです。テリーさん自身の名前は正直「聞いたことあるような?」程度でブランド名の方がすぐわかりました。ただなんとなくテリーさんの名前の記憶があり、あとでわかったのですが、ぼくが覚えていたのは若きころのテリーさんが日本のサーフィン雑誌に載っていた写真の記憶が残っていたのでした。

社長 「来年ね、テリーさん日本に来られるからその時お店連れてきますね。」

僕 「本当ですか!ありがとうございます。むちゃくちゃ楽しみです!」

それから社長さんは幾度もお店に来店して頂き商品を購入していただています。
テリーさんとのコラボでTシャツが作れるかもしれないと考えるとワクワクします。今世の中は、サスティナブル一色ですが、僕たち(2人しかいてません笑)小さな服屋は大手企業さんが実践されていくサスティナブルとはまた違う
手間はかかりますが、丈夫で長持ちできる服、経年変化も楽しめまたその服が、兄弟間、親戚間、近所の人、友人、にいきわたり、どこかでその服を元に
リメイクの服に変身させることができるかもしれません。そんな、次世代に残せる服を!